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本領域博士後期課程学生が理研シンポジウム「熱場の量子論とその応用」で優秀ポスター賞を受賞しました。(2016年8月)

本領域博士後期課程3年山本託也君(写真中央)が、2016年8月22〜24日に理化学研究所(埼玉県和光市)にて開催された理研シンポジウム「熱場の量子論とその応用」にて 「有限温度QCD Dirac準位の移動度端における臨界統計」と題した口頭+ポスター発表を行い、優秀ポスター賞を受賞しました(ポスター発表44件中)。

この発表は当領域所属の望月真祐准教授およびハンガリーINS所属研究者らとの共同研究に基づくものであり、素粒子の強い相互作用を記述するゲージ理論であるQCDは、2兆℃の臨界温度を超えた高温状態(クォーク-グルーオン-プラズマ相)において、ドープされた金属結晶に特有なアンダーソン局在と同一の臨界的振舞いをすることを、スーパーコンピュータによる大規模数値実験のデータを準位統計の解析的手法を用いて分析することによって極めて明確に示したものです。この結果は、ビッグバンで開闢した宇宙が冷却する過程における、ハドロン化直前のQCD真空の構造を解明した点に大きな意義があります。

なおこのシンポジウムは、今回で22回を数える、極限状態(超高温・高密度)での場の量子論に関する国内で最も大規模なシンポジウムであり、例年100名程度の専門的研究者が参加しています。

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