研究紹介

吸着分子に応じた発光応答を示す固体発光材料の創製
~化学物質の“見える化”を目指して~

笹井 亮

私たちが生活する様々な空間(住空間や作業空間など)を安全・安心・快適に保つためには、周囲の空間に“何がどれくらいあるのか?”を的確に把握し、それに応じた空間浄化を行う必要があります。この“何がどれくらいあるのか?”を的確に把握するための材料・デバイスが“センサー”とよばれるものです。センサーには、目的とする物質を検知し、外部信号として知らせるという二つの機能が必要です。私たちの研究室では、特定の物質に対してのみ顕著な発光変化を示すことで“それがどれくらいあるのか?”を視覚的に知らせてくれる固体材料の創製に取り組んでいます。この研究では、粘土などのイオン交換性層状無機化合物がもつ2次元ナノ空間に特定の分子を吸着する部位とその分子が空間に及ぼす影響を発光変化として外部に知らせる部位を配置した層状無機-有機ハイブリッド材料の創製に取り組んでいます(図1参照)。これまでに周囲の湿度やアンモニアを発光変化として検知できる材料の開発に成功しています(図2参照)。現在は、各種ガスの検知を目指した材料設計の指針構築を目指して日々研究を進めています。


図1 -イオン交換性層状無機-有機ハイブリッド発光体


図2 イオン交換性層状無機-有機ハイブリッドの
(a) 相対湿度に対する発光変化と (b) 湿度50%におけるアンモニア吸着による発光変化。


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